19歳で「ミスマガジン・グランプリ」に輝き、一世を風靡したグラビアアイドル・小阪由佳。可憐な笑顔と抜群のスタイルで、雑誌やテレビを賑わせた彼女は、わずか4年後、23歳という若さで芸能界から姿を消した。
それから17年――。再びメディアの前に現れた小阪は、“あの空白の時間”に何があったのかを語り始めた。
そしてそこには、世間が想像もしなかった「洗脳生活」の衝撃的な実態があった。
◆「この子は私の奴隷」──はじまりは仕事先の“占い師X氏”
引退後の小阪由佳が接触したのは、仕事を通じて知り合った占い師X氏。最初は相談相手だった。しかし徐々に、相手の言葉が絶対となり、小阪の生活すべてがその指示で動くようになる。
「“犬”“奴隷”と呼ばれ、『お前の脳みそ腐ってんな』と罵られ続けました」
そして彼女は、**「太れ」**という命令を受け入れ、意図的に体重を増やしていく。
周囲からは「激太り」と騒がれたその姿の裏には、“自己を否定するための犠牲”という、深い苦しみがあった。
◆“商品”の身体は傷つけられない。だから、頭皮を…
芸能界では、体は“商品”だった。そのため、傷をつけるわけにはいかなかった。
けれども、心は限界だった。
「自分を許せないから、自分を傷つけずにはいられなかったんです」
小阪は、頭皮を血が出るまで1時間以上かき続けるという自傷行為に走る。傷がついた頭皮を見ることで、ようやく「安心できる」という異常な精神状態に陥っていた。
◆「目の前で顔を殴られた」──15年来の友人が見た“地獄の瞬間”
この恐ろしい支配関係に気づいたのは、15年来の友人「ゆしん」さんだった。
ある日、X氏の家で、ゆしんさんは信じられない光景を目撃する。
「まぼ(小阪の愛称)が、初めてX氏に『それは違う!』って叫んだんです。そしたら、顔面をバーンッと殴られた」
その暴力と怒号。そして、「誰に口聞いてんだてめぇ!」というX氏の言葉。
それは小阪由佳の心に眠っていた「違和感」を、一気に覚醒させた。
「その瞬間、パーンッと目が覚めた。『絶対におかしい』と確信したんです」
◆“許せない自分”から、“許してあげたい自分”へ
殴打事件のあと、小阪は何冊もの自己啓発本を読み漁った。
最初は、ページをめくるたびに「許せない」「自分が悪い」と責める気持ちばかりが強くなっていた。けれど、ある時、心の中で**「もう許してあげよう」**という声が生まれた。
「その瞬間、全身の皮がバババババッて剥がれたような感じになって、涙が止まらなくなったんです」
心が“自由”を取り戻した瞬間だった。
彼女はX氏に、たった一通のメールを送った。
「今までお世話になりました。ありがとうございました」
それきり、X氏から返信が来ることはなかった。
1年半に及ぶ洗脳生活は、静かに幕を下ろした。
◆洗脳は解けた、でも“傷あと”は今も…
現在、小阪由佳さんは心の平穏を取り戻しつつある。けれど、洗脳の傷跡は、そう簡単に消えるものではなかった。
「プレッシャーを感じると、腕をガリガリひっかいたり、“むしる”ような自傷衝動が出てくるんです」
その傷跡は、いまも体に残っている。
でも彼女は言う。
「もう戻りたくない。自分を守ってあげたいと思ってるから」
◆占い師X氏は誰なのか? 実名は未公表
現在も小阪さんは、洗脳していた占い師X氏の実名を公表していない。ネット上ではいくつかの名前が取り沙汰されたが、いずれも信頼できる情報源に裏付けられたものではない。
彼女の証言から読み取れるのは:
- 相手はプロの占い師であり、
- 仕事上の関係から個人的な関係に踏み込んできた人物で、
- 有名人ではない可能性が高い。
つまり、X氏は一般の占い師で、芸能界の表舞台には登場しない“裏の支配者”だったということになる。
◆最後に:小阪由佳の告白が意味するもの
小阪由佳さんの告白は、単なる芸能人のスキャンダルではない。
それは、人が心を支配され、自分を見失い、そして再び自分を取り戻すという、一つの「人間の再生」の物語だ。
洗脳、自己否定、自傷。そして、覚醒、許し、回復。
この壮絶な体験を公に語る彼女の勇気が、今、同じように苦しんでいる誰かの支えになるかもしれない。
そして私たちもまた、見せかけの言葉や優しさの裏にある「支配」の気配に、気づく感性を持つべきなのかもしれない。
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