鹿児島県の片隅から、たった一人で世界のステージへ。まるでドラマのようなそのストーリーの主人公こそが、米満叶夢(よねみつ・きやむ)さんです。世界的ストリートダンスバトルで数々の実績を残し、日本のダンスシーンに新風を吹き込んだ彼は、若者たちの憧れであり、ダンサーたちのロールモデル。しかし2025年、ある事件をきっかけに注目の的となり、その栄光の裏に潜む人間らしさにも光が当たることとなりました。今回は、そんな米満叶夢さんの生い立ち、キャリア、そして試練までを、まるで一本の映画のように紐解いていきます。
プロフィール
- 名前:米満 叶夢(よねみつ きやむ)
- 生年:2002年(推定)
- 年齢:22歳(2024年時点)
- 出身地:鹿児島県鹿児島市
- 所属:ダンススタジオ「トゥルーズ」(鹿児島市上之園町)
- ジャンル:ストリートダンス(ロック、ロッキン)
- 主な実績:
- 2023年:オランダ「Summer Dance Forever」ロック部門 3位(日本人最高位)
- 2024年:ドイツ「Juste Debout」ロック部門 優勝(日本人男女ペア初)
■ 幼少期:音楽とともに育った少年
米満さんが生まれ育ったのは、鹿児島県鹿児島市。雄大な桜島を見上げながら育つ自然豊かな環境で、音楽好きな家庭に囲まれて育ちました。父はジャズ好き、母はR&Bをよく聴く家庭。家の中では常にスピーカーから洋楽が流れ、まさに音楽が日常の一部でした。
そんな家庭環境の影響で、彼が自然と音楽に身体を乗せて動くようになるのは、ごく自然な流れでした。6歳のある日、家族がふと目を離したすきに、テレビから流れるビートに合わせてステップを踏んでいた彼の姿を見て、母親が「この子、踊ってる!」と気づいたことが、すべての始まりです。
地元のダンススタジオ「トゥルーズ」に体験入会したのが、彼の人生を大きく変える第一歩でした。最初は全くリズムも取れず、鏡の前で固まることもあったそうですが、それでも「踊ることが楽しい」という純粋な想いだけが、彼を突き動かしていったのです。
■ 学び舎はダンスとともに:神村学園時代
米満さんが進学した高校は、スポーツや芸術活動に理解があることで知られる神村学園高等部。柔軟なカリキュラムや、個性を伸ばす教育方針が特徴です。
彼は在学中もダンスに本気で打ち込み、学校からのサポートを得ながら、国内外の大会に出場。学園祭では毎年ステージに立ち、生徒からの人気も絶大だったとか。彼の「ただうまい」だけではない“心で踊るダンス”が、同世代に刺さったのは言うまでもありません。
■ 世界への挑戦:Summer Dance Forever 2023
2023年、米満さんの名前が一気に世界に知られるようになったのが、オランダ・アムステルダムで開催されたストリートダンスの国際大会「Summer Dance Forever」。彼が挑戦したのは“ロッキン”というジャンル。70年代のアメリカ西海岸発祥のこのスタイルを、鹿児島の若者が世界で披露したのです。
結果は、日本人としては異例の「3位入賞」。この快挙に対して、現地のジャッジや観客からは「新しい感性を感じる」と絶賛の声が多数寄せられました。米満さん本人はこのとき、「もっと世界と繋がれる実感が湧いた」と語っており、この経験が彼のキャリアの転換点となりました。
■ Juste Debout 2024:涙の初優勝
2024年、米満さんはダンス即興バトルの最高峰「Juste Debout(ジュストゥ・ドゥブ)」に出場。この大会はフランスで開催され、世界中のトップダンサーたちがしのぎを削る、まさに“ダンス界のW杯”です。
この大会で、なんとは本人初の優勝。予選から決勝まで、すべてのステージで会場を沸かせ、「相手をリスペクトしながら競い合う」その姿勢が高く評価されました。
今後の展望
米満さんのこれまでの功績は、ストリートダンス界において非常に大きなものであり、多くの若者に夢と希望を与えてきました。今後、彼がどのようにダンス界で活躍していくのか、注目が集まっています。
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