2025年5月下旬。
VTuberファンの間に、冷たい衝撃が走りました。
にじさんじENに所属していた**Twisty Amanozako(トゥイスティー・アマノザコ)**が、ある日を境に、公式サイトからもYouTubeからも、まるで“初めから存在しなかったかのように”姿を消したのです。
Twitter(X)は鍵付き、YouTubeは非公開。
何が起こったのか。なぜ、ここまで急だったのか。
ファンの間では、「まさか炎上で契約解除……?」とさまざまな憶測が飛び交っています。
この記事では、Twisty Amanozakoさんに何があったのか、その背後にある騒動と、VTuber業界全体に波紋を広げている問題までを、丁寧に掘り下げていきます。
姿を消したTwisty Amanozako──それは“卒業”ではなかった
ことの発端は、2025年5月中旬。
にじさんじENの公式サイトからTwistyの名前が突然削除され、関連動画は非公開に。SNSも沈黙状態に入りました。
これが普通の「卒業」であれば、ファンに向けたお別れ配信やイベントがあるはず。しかし今回は一切なし。何の前触れもなく、すべてが“消されるように”消えたのです。
それはまるで、ステージ上で突然幕が下ろされたかのような光景でした。
「これはただの活動終了ではない」
そんな違和感から、“契約解除”という言葉がネットを駆け巡ることになります。
真相に迫る:内部告発と“情報漏洩”の疑い
実は、Twisty Amanozakoさんは2024年末から活動を一時休止していました。
その背景には、にじさんじEN内で起こったセクハラ疑惑と、それにまつわる“情報の外部流出”があったとされています。
問題の中心にいたのは、同じくにじEN所属のアスター・アルカディアさんに関する告発。
ANYCOLOR(にじさんじ運営)は、事態を重く見て外部の第三者による調査を発表します。
しかしこの情報が、調査前に外部にリークされた。
そして「誰が漏らしたのか?」という疑念の矛先が、Twistyさんに向けられていったのです。
ここで重要なのは、Twistyが加害者ではなく、「相談した側」だった可能性があるという点。
にもかかわらず、情報を外に出したのではという疑念だけで、処分対象になったとされます。
本来であれば守られるべき“内部告発者”が、逆に追い詰められていく。
この対応には、ネット上でも「これはあまりに理不尽では?」と同情の声が相次ぎました。
本人が語った“孤立”と“悲しみ”──SNSに残された心の叫び
活動休止中のTwistyさんは、X(旧Twitter)に静かに思いを綴っていました。
「排除という言葉が正しいのか分からないけど、そう感じることがあるだけで悲しくなる。」
その言葉は、表舞台から締め出された苦しみと孤独を、あまりにも率直に、あまりにも静かに伝えてきます。
彼女は「これは謹慎ではない」と自ら説明し、あくまでも自発的な休止であることを主張していました。
実際に誕生日配信として一時的に復帰する場面もあったものの、そこから活動が再開されることはなく、完全に姿を消すことになります。
ファンは最後まで信じて待っていた。それでも、帰ってこなかった。
それが何よりもつらく、悲しい現実でした。
「卒業」と「契約解除」はどう違うのか?
VTuber界には、“穏やかな別れ”としての「卒業」と、“突然の終了”である「契約解除」があります。
卒業(Graduation)
- 運営・本人双方の合意による活動終了
- お別れ配信や告知あり
- 動画・SNSも一定期間残される
契約解除(Termination)
- 運営の一方的な判断で契約終了
- 予告なしに削除・非公開処理
- 配信者側からの説明も基本なし
Twistyさんの場合、告知もイベントもなく、痕跡ごと消された形です。
その点から見ても、「契約解除」という扱いだったと考えるのが自然でしょう。
ANYCOLORの運営体制に再び注目が集まる
この件を通して、多くのファンや業界関係者が再び目を向けたのが、ANYCOLORの運営スタンスです。
にじさんじは近年、年間20人以上の新人ライバーを次々とデビューさせる大型プロジェクトを展開しています。
その反面、以下のような課題も浮き彫りになっています:
- ライバー個人に対するケアの薄さ
- トラブル対応の不透明さ
- 内部告発に対する保護の欠如
- ファンへの説明責任の放棄
成長を続ける巨大事務所の“裏側”では、こうした歪みが少しずつ広がっているのかもしれません。
現在も公式発表はなし──これが“現実”なのか
2025年6月時点、ANYCOLORからTwisty Amanozakoさんに関する正式な説明やコメントは一切出ていません。
にもかかわらず、コンテンツは削除され、SNSも非公開。ファンに残されたのは、“いなくなった”という事実だけです。
憶測が憶測を呼び、ネットは混乱と悲しみに包まれました。
せめて何らかの形で事情を説明する場があれば、ファンも彼女も、もう少し違う形で終われたのかもしれません。
最後に:この業界が“優しさ”を取り戻すために
Twisty Amanozakoさんの消失は、単なるVTuberの契約トラブルではなく、
“声を上げた人が消される”という、現代の表現世界の深い課題を私たちに突きつけています。
表現の自由、安心して働ける環境、そしてファンとの信頼関係。
これらはすべて、エンタメ業界の“土台”であるはずです。
もし誰かが声を上げたとき、その声を潰すのではなく、
「聞く」「理解する」「対話する」──そんな文化が根づいていくことを願わずにはいられません。
Twisty Amanozakoという才能あるVTuberが残したものを、私たちは忘れてはいけない。
そして、その姿が戻らなかったとしても、彼女がいた事実だけは、胸の中に残し続けたいと思います。
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