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白雪姫の打ち切り理由はなぜ?嫌い&不快の炎上の声が大きすぎたから?

かつて世界中の子どもたちが、憧れ、夢を抱いた“永遠のプリンセス”白雪姫——。

1937年に公開されたディズニーのアニメ映画『白雪姫』は、言わずと知れた“世界初の長編カラーアニメーション映画”。
それから90年近くが経った2025年、ディズニーが満を持して送り出したのがこの**実写版『白雪姫』**だった。

だが——その魔法は、思ったより早く解けてしまった。

各地の映画館で上映が打ち切られ、日本でもGW(ゴールデンウィーク)の後半を待たずにスクリーンから姿を消す劇場が続出。
「この白雪姫、なにかがおかしい」
そんなモヤモヤを残したまま、幕を下ろそうとしている。

この記事では、ディズニー史上最大級とも言われるこの“実写版失敗劇”を5つの視点で徹底的に掘り下げる。
なぜ観客はこの映画を拒んだのか? なぜ、魔法は通じなかったのか?


【1】”雪のように白い肌”じゃない白雪姫——キャスティングで生まれた“根本のズレ”

実写版で白雪姫役に抜擢されたのは、ラテン系アメリカ人女優レイチェル・ゼグラーさん。
彼女は、スティーヴン・スピルバーグ版『ウエスト・サイド・ストーリー』で鮮烈なデビューを飾り、その実力には定評がある。

ただ——この配役には、公開前から賛否両論が巻き起こっていた。

原作で白雪姫は「雪のように白い肌」と形容される象徴的な存在。
それを“多様性”の観点で再解釈した今回のキャスティングは、支持もあった一方で、「これは白雪姫ではない」という声が世界中から噴出したのだ。

さらにゼグラーさん自身の発言も物議を醸す。

「王子はちょっとストーカーみたいで気持ち悪い」
「私は“白馬の王子様を待つ女の子”を演じるつもりはない」

そんな発言がSNSを駆け巡り、“演じる本人が作品のロマンスを否定している”という印象が広がった。
結果、作品への期待よりも、キャストへの不信感が先に立ってしまったのだ。


【2】“夢より主張”が勝ったシナリオ改変——誰のための物語だったのか?

現代的な価値観を取り入れることは、決して悪いことではない。
だが、それが物語そのものの魅力を壊してしまったら?

今回の『白雪姫』は、「おとぎ話の再解釈」という名のもとに、大胆な脚色が加えられた。

  • 王子との恋愛要素は削除
  • 魔女との対立よりも“自分の自立”にフォーカス
  • 仲間たちとの絆も浅く描かれ、感情移入しづらい構成に

「自分で自分を救うプリンセス像」というメッセージは、力強くもある。
だが、観客が求めていたのは、“ノスタルジーとファンタジー”が織りなす夢物語だった。

ディズニーは、自分たちのアイデンティティである“魔法”をどこかに置き忘れてしまった。


【3】1億ドルの赤字ショック——金をかけすぎた“夢の終わり”

話題性は十分、プロモーションにも全力投球。
その結果、かかった費用は——なんと4億1000万ドル(約570億円)

しかし、ふたを開けてみれば、収益予想は2億9500万ドル
しかも、実際の興行収入(5月上旬時点)は、米国内8612万ドル/海外1億1444万ドルと、まさに“爆死”の様相を呈している。

この数字が何を意味するか?
それは、少なくとも1億1500万ドル(約165億円)の赤字が出る見込みだということ。

ディズニーの看板ブランドでここまでの赤字を出すのは異例中の異例。
映画ファンの間ではすでに「“歴史的失敗作”として語り継がれるのでは」とささやかれている。


【4】映画館も“見切りをつけた”——稼ぎ時のスクリーンから外された現実

映画館にとって、ゴールデンウィークや大型連休は“死ぬほど大事な稼ぎ時”だ。
そこで空席が目立つ作品に、いつまでもスクリーンを割いている余裕などない。

『白雪姫』は、そんな“興行的な見切り”を現場レベルで下されてしまった。

特に今年のGWは、邦画の話題作やアニメ映画が強く、座席の奪い合いが激しい。
観客が呼べない『白雪姫』は、無言のままフェードアウトしていった。

「何か問題があった作品」ではなく、「単に観られなかった作品」。
それが、最も映画にとって残酷な評価である。


【5】“ディズニーブランドの揺らぎ”——魔法の効力は永遠ではない?

そして最後に、根底を揺るがす最大の問題が浮き彫りになった。
それは——「ディズニー」というブランド自体に、ひびが入ってしまったのではないか?」という問いだ。

実はここ数年、ディズニーの実写化プロジェクトは賛否の波にさらされ続けてきた。

  • 『リトル・マーメイド』でのキャスティング炎上
  • 『ムーラン』では政治的要素が混入し話題先行
  • 『ピーター・パン&ウェンディ』は話題にもならず静かに終了

そして、今回の『白雪姫』。

“過去の栄光の焼き直し”から、“新しい価値観の実験場”へと変化する中で、観客が置き去りにされてきた感覚が、じわじわと広がっていたのだ。


目次

◆ 総まとめ:「白雪姫が終わった」のではない。「観客が目を覚ました」だけだ。

実写版『白雪姫』の打ち切りは、単なる1本の映画の失敗ではない。
それは、「ディズニーと観客の間にあった信頼関係が、ついに崩れ始めた」というサインだったのかもしれない。

夢を見せてくれる存在。
子どもも大人もワクワクさせてくれるブランド。
“ディズニーマジック”が当たり前だった時代は、終わろうとしている。

観客は、ただ現代的な価値観を押し付けられるのではなく、心から楽しめる“魔法の物語”を求めているのだ。

ディズニーにとって、これはただの終わりではない。
むしろ、魔法を取り戻すためのリスタート地点——。

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