2025年6月26日――日本の音楽シーン、そして多くのファンにとって忘れられない一日となりました。人気ロックバンド「SUPER BEAVER」のボーカル・渋谷龍太さんの父であり、新宿・歌舞伎町の名物中華料理店「昇龍」の店主・渋谷昇さんが急逝したのです。
突然の訃報は、まるで胸をえぐられるような衝撃でした。
昇さんの死去は「昇龍」の公式X(旧Twitter)を通じて、家族を代表して母・志津香さんの名前で発表されました。
「本日、2025年6月26日、中国料理 昇龍 店主 渋谷昇が急逝いたしました。このようなご報告となり、大変申し訳ございません。皆様にはこれまでのご愛顧を心より感謝いたします」
このたった数行の投稿が、全国のファンの間に一気に広がり、SNSは悲しみと追悼の声で溢れかえりました。
■ “聖地”昇龍に訪れた突然の別れ…ファンの間に広がる衝撃
「SUPER BEAVER」ファン、通称“ビーバー”たちにとって、昇龍は単なる中華料理店ではありませんでした。
ライブ遠征のついでに立ち寄ったあの日、友達と語り合った夜、初めての東京の思い出…。その全てに「昇龍」が寄り添い、そして昇さんの温かい笑顔がそこにありました。
店内には「SUPER BEAVER」のポスターやグッズが並び、時には昇さん自身がファンと気さくに言葉を交わす、そんなアットホームな空間だったのです。
SNSではこんな声が溢れています。
「昇さん、ライブ帰りにいつも声かけてくれた」
「あの餃子と炒飯、忘れられないよ…」
「昇さんに“またおいで”って言われたのが最後だったなんて信じられない」
ファンの思い出と昇龍は、切っても切り離せない存在でした。
■ 渋谷龍太さん、父への感謝と誇りを綴る
翌27日、渋谷龍太さん本人も自身のSNSを更新。
「生前はたくさんお世話になりました。親切にしてくださった皆さんには本当に感謝してます。自慢の父ちゃんでした。ありがとう!」
その言葉は、決して飾らず、リアルで、心に響くものでした。龍太さんにとって、昇さんはただの父親ではなく、人生の道しるべであり、支えであり、誇りそのものだったのでしょう。
ライブで見せるあの力強い歌声の裏には、家族の温かさと昇さんの存在が確かにあったのです。
■ 気になる「死因」…突然の急逝、その背景に何があったのか?
現時点で、昇さんの死因は公表されていません。ただ、「急逝」という言葉からは、まさに突然の出来事だったことがうかがえます。
飲食店の店主というハードな仕事柄、様々な健康リスクが考えられます。ここでは医学的な観点と生活背景から、想定される可能性を整理します。
【考えられる死因①】急性心疾患(心筋梗塞・狭心症)
日本人男性の突然死で最も多い原因のひとつが急性心疾患です。とくに、立ち仕事が多く、ストレスも大きい飲食業界では心臓への負担がかかりやすいと言われています。
疲れが溜まりやすい上に、「まだ頑張れる」と無理を重ねてしまう人も少なくありません。昇さんも、店を守り、ファンとの交流を大切にしていたからこそ、知らず知らずのうちに身体を酷使していたのかもしれません。
【考えられる死因②】脳卒中(脳出血・脳梗塞)
脳血管の疾患もまた、予兆なく命を奪うことがあります。血圧の管理や生活習慣が影響する疾患で、突発的に倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまうケースも少なくありません。
「急逝」という表現からも、発症後わずかの時間で容態が悪化した可能性が考えられます。
【考えられる死因③】その他の急性疾患・事故の可能性
敗血症や大動脈解離、重度の感染症といった疾患も、命を落とすリスクがあります。ただ、現時点では事故や事件性は報じられていないため、病気による急変が濃厚と見られています。
■ 親子の“絆”と、昇龍に宿る物語
「SUPER BEAVER」は2005年に結成、インディーズシーンで支持を集めたのち、2009年にメジャーデビュー。しかし、その後自主的にインディーズに戻るという選択をし、泥臭く、真っ直ぐに音楽と向き合い続けてきました。
その過程で、昇さんは常に龍太さんを応援し、見守ってきた存在。決して表舞台に出るわけではないけれど、昇龍という居場所を通じて、ファンと、そして息子の音楽を支えていたのです。
思い返せば、ライブ会場の熱気、ファン同士の語らい、終演後に食べたあの炒飯や餃子。それらすべての中心に、昇さんの笑顔があった――そう語るファンは少なくありません。
■ 最後に…昇さんの遺したもの
今回の別れは本当に突然でした。だからこそ、驚きと悲しみが一層大きく、まだ現実を受け入れられないという声も多く見られます。
けれど、昇さんが遺したものは、確かにこの街と人々の心に残り続けます。
昇龍という場所、SUPER BEAVERという音楽、ファンと家族を繋ぐ絆――それはこれからも色あせることはありません。
昇さん、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
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