大宮駅近くの一角に、スマホ越しの世界で若者たちが築き上げた不思議なコミュニティが存在します。その名は――「大宮界隈」。
一見ただのSNSグループ。しかし、そこには仲間とのつながりを求めるリアルな感情、そして“おぢ”と呼ばれるカリスマの存在が渦巻いていたのです。
1. 「大宮界隈」とは?
SNSを中心に活動する10代の若者たちが、動画投稿や交流を行う緩やかなネットワーク。それが「大宮界隈」と呼ばれるコミュニティです。
TikTokやInstagramなどで繋がり合い、リアルでも会って撮影するというスタイルが特徴。ルールは緩く、それぞれが自由に自分を表現できる――そんな空気感に惹かれて、多くの未成年が自然と集まるようになりました。
このコミュニティには明確な「入会」や「所属」はなく、フォローやタグ付けを通じて緩やかに広がっていきます。しかし、そこに確かな“文化”や“空気感”が存在するのが「界隈」系SNSコミュニティの独特な魅力なのです。
2. 大宮界隈の場所はどこ?
名前の通り、このコミュニティの“聖地”ともいえるのが、埼玉県さいたま市・大宮駅周辺。
中でも、**「鐘塚公園(かねづかこうえん)」**が若者たちの集合場所として知られており、SNS投稿でたびたび登場しています。
駅から徒歩5分ほどの位置にある鐘塚公園は、広すぎず狭すぎない適度な空間で、街中の喧騒からほんの少し外れた雰囲気。ベンチや広場があり、撮影や雑談にもってこいの“まったりスポット”です。
また、駅前の商業施設や通りも、動画や写真の背景としてよく使われ、昼夜を問わず若者がふらっと立ち寄る、まさに“界隈”の中心といえるエリアになっています。
3. 「おぢ」とは? カリスマ的存在の正体
「大宮界隈」のもう一つの特徴的存在が、“おぢ”と呼ばれる男性の存在です。
年齢的には参加者たちより一回りも二回りも年上。しかし彼は、若者たちから「先生」と呼ばれ、慕われ、時に導き役としても機能していました。
SNSの投稿でもコメントでも、彼の言葉は重く、時に冗談交じりであっても影響力は抜群。多くの若者にとって、“おぢに認められる”ことが一種のステータスになっていたと言っても過言ではありません。
4. 「おぢ」のプロフィール
「おぢ」は埼玉県さいたま市に住む、現在32歳の男性。職業は無職とされながらも、SNSコミュニティの中ではれっきとした管理者的ポジションにいました。
若者たちの動画撮影や企画をとりまとめ、時には進行役としてリアルの集まりにも関わるなど、ネットとリアルを横断する活動を展開。その落ち着いた振る舞いから、年上として頼られつつも、どこか距離を感じさせない“話しやすさ”が魅力でもあったようです。
若者たちにとって彼は「ただの年上」ではなく、「界隈の先生」「兄貴分」として確かな居場所を作ってくれる存在でした。
5. 「おぢ」の本名は?
「おぢ」として知られるこの男性の本名は、飯田光仁(いいだ みつひと)。
SNS上ではその名前を伏せ、「おぢ」という柔らかい響きのニックネームで活動していました。
この“愛称”は、年齢差がありながらも距離を感じさせないキャラクターを象徴しており、コミュニティ内では親しまれていました。
しかし、その背後にある本名が明かされることで、「おぢ」がどんな人物なのか、どこまでがキャラでどこからが素顔なのか、多くの人が興味を抱くようになりました。
6. 若者がSNSに求める“つながり”と“承認”
「大宮界隈」は、今の時代の若者たちが“自分を出せる場所”として機能している点で、とても象徴的なコミュニティです。
学校や家庭ではなかなか評価されない彼らが、SNSを通じて「いいね」やコメントを得ることで、初めて“自分ってここにいていいんだ”と思えることもあるのです。
中には、親しい友人以上の絆を築く者もいれば、フォロワー数や反応に焦りを感じてしまう者もいる。SNSがもたらすつながりの喜びと、それに潜む影――その両方を抱えながら、彼らは日々の投稿を続けています。
そして「おぢ」のような存在に出会い、その中で自分の“居場所”を見つけていく。
それが、このコミュニティにしかないリアルであり、今の若者文化を映す鏡とも言えるでしょう。
【まとめ】「大宮界隈」は時代を映す若者たちの心の縮図
大宮という街の片隅に、スマホ越しに紡がれるもうひとつの世界「大宮界隈」。
そこでは若者たちが自由に、時に不安定に、でも確かに自分らしさを模索しています。
“おぢ”という年上の存在を中心に、互いに刺激し合いながら成長していく姿は、どこか現代の「部活」や「居場所づくり」にも通じるものがあります。
この小さなコミュニティの中には、SNS時代を生きるすべての若者たちが抱えるリアルな心の動きが詰まっているのです。
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