東京都大田区――穏やかな住宅街の一角で起きた“信じがたい事件”が、今大きな波紋を呼んでいます。
「あなたを盗撮した動画をSNSにアップする。やめてほしければ、明日駅で会って」
そんな脅迫電話が、突然かかってきたら――あなたはどうしますか?
しかもその電話の発信元は、まさかの“郵便局員”。
今回逮捕されたのは、日本郵便・蒲田郵便局に勤務する能勢陽一容疑者(39歳)。
いったい、なぜ彼はそんな異常な行動に出たのか?
事件の経緯とともに、彼の人物像、動機、そして今後の社会への影響についても深掘りしていきます。
■「あなたを盗撮した」驚きの電話の中身
事件が発覚したのは、2025年1月下旬。
被害に遭ったのは、航空会社に内定していた都内在住の女子大学生でした。
ある日、彼女のスマートフォンに1本の不審な電話が。
「あなたを盗撮した。動画をYouTubeにアップしたくなければ、明日蒲田駅で会ってくれ」
突然の脅迫。見に覚えのない“盗撮”という言葉に、恐怖と混乱が入り混じった彼女は、すぐに警察に通報。
そして浮かび上がったのが、郵便配達中に女性の個人情報を不正に収集していたという衝撃の事実でした。
■郵便配達中に…100件以上の女性情報を盗撮
逮捕された能勢容疑者は、配達中の車内で、レターパックなどに記載された電話番号や宛名をスマートフォンで撮影。
その対象は、ほぼ女性に限られていたといいます。
本人の供述によれば、「4~5年前からやっていた」「女性と話すきっかけが欲しくて」「電話で話すとドキドキして性的興奮を覚えた」――と、なんとも一方的で歪んだ動機。
さらに彼は、「100件以上、女性の郵便物を撮影していた」と自白。
犯行の積み重ねが、今回ついに犯罪として明るみに出たのです。
■狙われたのは“航空会社宛の郵便物”
驚くべきは、彼が無作為に女性を選んでいたわけではなかったこと。
警察によれば、能勢容疑者は**「女性から航空会社へ送られた郵便物」**を狙って、ターゲットを絞っていた可能性があるとのこと。
つまり、航空会社への内定者や就活中の女性が、彼にとって“魅力的な対象”だったということです。
■能勢陽一容疑者とは何者なのか?
◯ プロフィール
- 氏名:能勢陽一(のせ よういち)
- 年齢:39歳(逮捕当時)
- 勤務先:日本郵便 蒲田郵便局(東京都大田区)
- 職種:郵便配達員
◯ 家族構成は?
現時点で家族構成に関する詳細は公表されていません。独身か既婚かも不明。ただし、動機や供述からは、孤独感や他者との接触に飢えていた可能性も感じられます。
◯ 自宅住所は?
報道では「東京都内」とされていますが、正確な住所は非公開。ただし、蒲田郵便局勤務であることから、大田区やその周辺に住んでいたと考えられます。
◯ SNSアカウントは存在する?
現時点で、本人のSNSアカウントは特定されていません。また、ネット上でも同姓同名のアカウントが複数存在するため、慎重な取り扱いが求められています。
■「郵便」という信頼が崩れた日
郵便物という、誰もが安心して託している日常の一部。
それを悪用し、個人情報を盗み、脅迫という犯罪にまで発展させた今回の事件は、多くの人の信頼を裏切るものでした。
「女性と話したい」「ドキドキしたい」――そのために100件以上の個人情報を盗み、脅迫までする。
この歪んだ欲望が、どれほど深い闇を孕んでいたか。
そして、同じような動機で動いている“見えない加害者”が他にもいるのではないか――
不安が残ります。
■今後の課題と社会的インパクト
今回の事件を受けて、日本郵便側がどういった再発防止策を講じるかは注目されます。
個人情報を扱うすべての業種にとって、「内部不正」への監視と教育の強化は避けられないでしょう。
また、私たち自身も、送り先や自分の情報の取り扱いに、これまで以上に注意を払う時代になってきたのかもしれません。
信頼が崩れるのは一瞬。でも、取り戻すには時間がかかる。
郵便物を手にしたとき、ふと感じる不安――この事件が、社会全体に突きつけたのは、その“ささやかで重大な問い”だったのかもしれません。
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