2025年6月5日、バンド「SING LIKE TALKING」のギタリスト・西村智彦さんが61歳でこの世を去りました。訃報が伝えられたのは6月12日。バンドの公式サイトからの発表に、多くのファンが言葉を失いました。
公式には病気との闘いが語られましたが、それ以上に多くの人が気になっているのは、「西村さんの家族について」。――結婚していたのか? 子どもはいたのか? そして、死因の詳細は?
本記事では、公開された情報と背景をもとに、西村さんの人生と“語られなかった部分”に光を当て、故人を偲びながら考察していきます。
■ ステージ4の喉頭がんと、壮絶な闘病生活
西村智彦さんの死因は、公式発表にもあったとおり「喉頭がんの再発による病状悪化」。喉頭がんは声帯付近にできるがんで、進行すれば発声や呼吸にも影響を及ぼします。
2023年、本人がステージ4の喉頭がんを患っていることを公表。当時のファンの衝撃は大きく、「もう演奏姿を見られないのでは」という声も多く上がりました。しかし、その後も復帰の舞台に何度も立ち、2023年にはデビュー35周年コンサートにも参加。文字どおり“復活”を何度も遂げていたのです。
そして、再発――。
公式サイトによると、最期まで「もう一度、SING LIKE TALKINGとしてステージに立ちたい」と願い、闘病を続けていたといいます。音楽に捧げた生涯。その強い意志と情熱が、亡くなるその日まで失われることはなかったようです。
■ 結婚していたのか? 西村さんの“私生活”という空白
ここからは多くのファンが気になっている「結婚相手」や「子ども」の存在について。
結論から言うと、西村智彦さんの私生活に関する公式情報は、ほとんどありません。これまでメディアの取材でも、プライベートに触れた記事や発言は極めて少なく、SNSなどでも家族に関する投稿は一切確認されていません。
バンドとしての活動は長く、メンバーとの結びつきも非常に深かった西村さん。しかし、その一方で、家庭や結婚について語る場面がなかったことから、未婚だった可能性が高いと推測されています。
とはいえ、業界内には「私生活は極力公にしない」というスタンスを持つアーティストも多く、実際には結婚していたものの、それを明かさなかっただけかもしれません。ご遺族の意向で葬儀も「近親者のみ」で執り行われたことから、家族がいたとしても公表を望んでいない可能性もあるのです。
■ 子どもはいたのか? 遺された“沈黙”
子どもの存在についても、情報は一切ありません。追悼コメントの中にも「お子さん」への配慮や言及は見られず、ファンの間でも「子どもはいなかったのでは」という見方が広がっています。
ただし、これはあくまで“表に出ていない”だけとも取れます。西村さんほどの人物であれば、家族に関する公表の是非は慎重に考えたはず。とくに晩年は闘病と音楽活動の両立に集中しており、メディアへの露出も限定的でした。
遺族のプライバシーを守るためにも、ファンとしては無理に詮索するべきではないのかもしれません。ただ、“語られなかったこと”にも、きっと深い理由と想いがある。そう考えると、この沈黙にも重みがあるのです。
■ それでも伝えたい──バンド仲間たちの深い悲しみ
西村さんの死に際して、バンドメンバーである佐藤竹善さんと藤田千章さんが発表したコメントは、ファンの胸を打ちました。
「正直、まだ我々も実感が持てずにいます」
「日毎、その喪失感が膨らんでいくことは予想できますが、その大きさはきっと我々自身でさえ想像できない」
長年、共に音楽を作ってきた仲間だからこそ語れる言葉。彼らは、西村さんが亡くなる直前まで新曲やコンサートについて語り合い、「決して希望を捨てなかった」と振り返ります。
バンドにとっても、そしてファンにとっても、西村さんの存在は“音楽”そのものであり、“人生の一部”だったのです。
■ 最後に──語られなかった人生も、ひとつの物語
西村智彦さんの死は、日本の音楽界にとって大きな損失です。
死因は喉頭がん、家族については非公開。しかし、それ以上に私たちが胸に刻みたいのは、西村さんが命の最後の瞬間まで「音楽と生きた」という事実。
語られなかった結婚や子どもの話にも、故人なりの想いと選択があったはず。だからこそ、その沈黙さえも敬意をもって受け止めたい。
ステージの上でギターを奏でていた西村さんの姿は、これからも多くの人の心に残り続けるでしょう。
どうか安らかに。そして、ありがとうございました。
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