2025年6月、日本の女性ラップシーンが熱い火花を散らしている。中心にいるのは、独特の存在感を放つフィメールラッパー・NENEだ。
新曲「OWARI」のミュージックビデオが公開されるや否や、その挑発的なリリックが話題をかっさらい、同じくトップアーティストのちゃんみな、さらにはHANAの新曲「Burning Flower」にまで波紋が広がっている。
これはただのビーフじゃない——NENEの怒りの根っこ
怒りの矛先は「真似された」という深い疑念。NENEは以前から、ちゃんみなをはじめ複数のアーティストが自身の独自スタイルや歌詞を盗んでいると感じてきた。今回の爆発は、そんな積もり積もった感情の噴出に他ならない。
特に話題になっているのは、HANAの新曲「Burning Flower」。この曲のMVでチカが火の中で歌うシーンは、NENEの過去の「Bad bitch美学」のMVの演出と酷似していると言われている。
そして歌詞のフレーズも驚くほど似ている。
NENEの「ゲキアツ」では、
「あっつーつっつっつっつーあっちーちーちっちっちー」
HANAの「Burning Flower」では、
「あちちちちち あっちーあっちーあっちーあっちー」
このリズム感、言葉の響き、偶然の一致とは思えないレベルだ。
「パクリ」か「オマージュ」か?その境界線に火花が散る
ただ、音楽やアートの世界では「影響」と「盗用」の境目は非常にあいまい。リスペクトからのオマージュもよくあることだ。
しかしNENEはこう問いかける。
「パクるならせめてクレジットに名前を載せてほしい」
彼女の主張は、単なる真似ではなく、クリエイターとしての尊厳と誇りを守れという強いメッセージだ。
実際に、NENEはBMSGのプロジェクトにリリック提供をしたにもかかわらず、クレジットもバックアップもなく、正当な評価を受けていないという話も業界内では囁かれている。
この背景が、彼女の怒りを一層強烈なものにしているのだ。
「OWARI」MVの衝撃的な冒頭セリフ!怒りをぶちまけるNENE
そんな複雑な感情が詰まった最新作「OWARI」は、そのミュージックビデオ冒頭から目が離せない。
「新曲聴いたよ。ねえ、クレジット入ってないじゃん? え、ラッパー? 自分でリリック書いてないのに?」
この一言に、NENEの本音と怒りが凝縮されている。
その後も「レベル下げんなって I’m so high」「私がこの闇暴く」など、挑発的なリリックが続き、まさにネームドロップ連発の火花散る攻撃だ。
ここには「自分は本物の表現者だ」というプライドと、パクリや不当扱いに対する反発が見て取れる。
なぜラップでぶつかる?ビーフはヒップホップの宿命だが……
ヒップホップ文化において、ビーフ(対立・論争)は決して珍しいものではない。楽曲を通じて火花を散らすのは、スキルと表現力の勝負でもある。
ただし今回の件は、単なるケンカとは一線を画す。
NENEの叫びは「クリエイティビティを盗まれた被害者」の切実な声であり、表現者としての存在をかけた真剣勝負。
だからこそ、多くのファンも彼女の気持ちに共感を寄せている。
ちゃんみな・HANAは今のところ沈黙。ファンの反応は割れる
現時点で、ちゃんみなやHANAからの公式コメントはまだない。
これは「無駄な火種を増やさない」「戦いをエスカレートさせない」という戦略的な沈黙かもしれない。
しかしSNSでは、
- 「ジャンルが同じだから似るのは仕方ない」
- 「でも、オマージュなら表記すべき」
- 「NENEの怒りは理解できるが証明は難しい」
とファンの間で議論が白熱している。
【まとめ】NENEの怒りは表現者の魂の叫び!今後の動きに注目
今回の騒動は、ただの音楽的な模倣問題を超え、クリエイターとしての誇りと尊厳をかけた戦いだ。
NENEのリリックに込められた怒りとプライドは、本物の表現者ならではのリアルな感情。
この衝突がどう展開し、どんな新たな作品が生まれるのか、ラップシーン全体が注目している。
リスナーとしては、煽りや噂に振り回されず、じっくりと楽曲を聴き、真実を見極めることが求められる。
これからも女性ラップ界は、激しくも熱く、クリエイティブな戦いを繰り広げていくだろう。
コメント