MENU

許丁:朱暁慶容疑者の読み方は?経営する会社:川阪って?自宅住所・SNSの特定は?

2023年、大阪のとある雑貨会社に“異常な金の流れ”が起きていたことを、あなたは知っていますか?
それはまるで、蛇口をひねったように次々と口座へと注がれていく現金の山──。

この一見、何の変哲もない雑貨会社「川阪」の裏側にあったのは、なんとSNS型投資詐欺で奪われた金が“正当なビジネス資金”として洗われていくマネーロンダリングのカラクリだったのです。

そしてその中心にいたのは、大阪府羽曳野市に住む中国人夫婦。
まさかの3度目の逮捕。警察の目も欺いてきた2人の“裏の顔”に迫ります。


目次

■ 事件の発端:たった6日間で12回、1700万円が会社口座に振り込まれる異常

2023年6月。
大阪府羽曳野市の雑貨輸入販売会社「川阪」の名義口座に、突如として1700万円あまりが入金されました。しかも、たったの6日間で12回というハイペース。

この時点で、何かがおかしい。

振込元は一般の個人たち。調べてみると、全員がSNS上での投資話にだまされた詐欺被害者たちでした。警察と弁護士が「これは詐欺の金ではないのか?」と問いただすと、会社の代表である許丁(キョ テイ)容疑者と妻の朱暁慶(シュ ギョウケイ)容疑者は、あくまで平然とした態度でこう答えます。

「中国の取引先からの代金です」

嘘か真か──。しかし、その後の捜査で彼らの会社口座には、2020年から2023年にかけて実に33億円以上が流れ込んでいたことが判明。振込件数は450人超。しかもその大半がSNS詐欺の被害者でした。


■ 3度目の逮捕…「受け子」では終わらない、資金洗浄の中枢

これまでの逮捕でも、彼らの手口は徹底していました。
直接詐欺を行うわけではなく、あくまで“ビジネスの顔”を持ち、「受け取った金は輸入代金です」と主張。

だが実際にはその金は、カンボジアを拠点にした中国系詐欺グループが日本人からだまし取ったカネ。
許・朱夫妻の役割は、その**“汚れた金”をいかに“合法な金”に見せかけるか**。つまり、マネーロンダリングの中核だったとみられています。

金融機関や税務当局の監視をかいくぐるため、少額に分けて振り込ませる手口、名義を分散する手法、さらには一部は海外口座や仮想通貨経由で国外に資金を逃がした可能性も浮上しています。


■ 「川阪」とは何者か?雑貨会社に流れた33億円のナゾ

雑貨の輸入販売会社「川阪」は、羽曳野市に事務所を構える小規模事業者。取り扱うのは中国製の小物や家庭用品などで、一見、よくある町の貿易会社です。

ですが、表向きの売上にしては口座の動きが異常すぎる。
輸入業者が月に数千万〜数億を安定して稼ぐには、それ相応の取引履歴や顧客基盤が必要なはず。
しかし「川阪」には、それを裏付ける実態がほとんど確認されていません。

「実態のない会社を“金の通り道”に使ったのではないか?」
捜査関係者の間でも、そんな疑念が日に日に強まっています。


■ 容疑者プロフィール:カネの流れの“番人”を演じた2人の素顔

◆ 許丁(きょ てい)容疑者

  • 年齢:37歳
  • 国籍:中国
  • 職業:雑貨輸入販売会社「川阪」代表
  • 居住地:大阪府羽曳野市

落ち着いた口調と経営者らしい振る舞いが印象的な人物ですが、警察の調べに対しては一貫して詐欺との関与を否定。海外との取引があることを主張し続けています。

◆ 朱暁慶(しゅ ぎょうけい)容疑者

  • 年齢:36歳
  • 国籍:中国
  • 職業:不詳(夫の業務をサポートしていた可能性)
  • 居住地:大阪府羽曳野市

控えめな印象ながらも、銀行取引や会社の資金管理に関与していた形跡があり、夫と一体となってマネーロンダリングを遂行していたとみられます。2人の逮捕は今回で3度目。


■ 家族構成は? 生活ぶりの実態は謎のベールに包まれたまま

現時点で、2人の間に子どもがいたか、あるいは他に家族がいたかについての情報は公表されていません。
自宅は大阪府羽曳野市にある一軒家とみられますが、近隣住民からは「特に目立った様子もなく、静かな夫婦」との証言も。

裏では数十億の資金が動いていたとは思えないほど、生活は“普通”を装っていたといいます。
ですが、その“普通”こそがこの事件の異常性を際立たせています。


■ SNSアカウントは未特定──ネット上では“痕跡なし”の用心深さ

SNS詐欺に関与したとされるにもかかわらず、容疑者本人たちのSNSアカウントは現在も特定されていません。
実名での活動履歴も確認できず、非常に用心深くネット上の足跡を消していた可能性が高いです。

あるいは、偽名や他人のアカウントを利用していたのか──。
これまでに判明している情報からは“プロの詐欺ネットワーク”ならではの徹底ぶりがうかがえます。


■ 終わりに:この事件が突きつける「闇のリアル」

この事件は、単なる詐欺事件ではありません。

SNS、マネロン、海外拠点、そして“普通の会社”を装ったカネの通り道──。
現代の金融犯罪のすべてが詰まっていると言っても過言ではないでしょう。

そして、その舞台は我々と同じ日常の中に潜んでいました。
口座に振り込まれた金は、スマホ一つで信じてしまった“投資話”に乗った人々の未来そのもの。
彼らの「老後資金」「生活資金」「家族の夢」が、静かに奪われていったのです。

この事件の真相解明が、再び同じ悲劇が繰り返されないための第一歩となることを願ってやみません。
そして、まだ見ぬ“背後の首謀者”に警察の手が届く日は、そう遠くないはずです──。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次