日本ゴルフ界の至宝・石川遼。その輝かしい戦績や端正なルックス、そして“ハニカミ王子”として一世を風靡した過去は、今なお語り草だ。しかし、そんな彼のすぐ傍で、誰よりも近い距離で支え続けてきた“謎の男”がいたことを、あなたはご存じだろうか。
キャディーでも、マネージャーでもない。けれども勝利の瞬間には真っ先に石川のもとへ駆け寄り、誰よりも深く喜びを分かち合うその姿は、熱心なファンの目にもしっかり焼きついていた。
その男こそ、専属トレーナー・A氏。
今、彼の名はスポーツ界とは別の意味で注目を集め始めている。法廷での争い、兄弟間の泥沼対立、不穏な広告表現、過去の素行まで──知られざるA氏の正体とは一体？
■ A氏の正体とは？謎に包まれた“影の男”の素顔
A氏は北海道出身、年齢は40代前半。もともと大学を中退後に専門学校に進み、柔道整復師の資格を取得。地元で整骨院を経営する兄と共に、治療院や健康グッズの開発・販売を手がけていた。
トレーナーとして石川遼選手と出会ったのは、今から十数年前。まだ石川が世界に挑戦しては壁にぶつかり、腰痛などの持病に苦しんでいた時期、彼の“身体の再生”に深く関わったのがA氏だった。
筋トレによる肉体改造、コンディショニングの徹底。2019年、日本プロゴルフ選手権で石川が劇的な復活優勝を果たしたとき、その瞬間に肩を抱き合って喜び合っていたのが、まさにA氏だった。
ファンの間では「あの男は誰？」と常に話題になっていたが、名前が表に出ることはなかった。にもかかわらず、その存在感は隠しきれないほど濃厚だったのだ。
■ 兄弟で築いた事業と、“中敷きX”の成功
A氏は兄とともに、靴のインソール（中敷き）「X」の開発・販売に着手する。2014年、整骨院の患者やスタッフ約1000人を対象にモニターテストを実施。札幌のある医師が効果を分析し、“統計的に有意な改善が見られた”と公表された。
これを大々的に打ち出し、商品はヒット。石川選手も広告塔として起用され、「石川遼選手も愛用」といったフレーズが使われた。2018年には正式にアドバイザリー契約を締結し、健康商品としての信頼性も一気に高まっていった。
だが、その成功の裏には、すでに不協和音が鳴り始めていた──。
■ 崩壊した兄弟関係、泥沼の訴訟へ
事業の分岐点となったのは、代表権の移譲だった。兄が整骨院や商品開発に専念するため、企業の代表権をA氏に譲渡。しかし、運営方針を巡って兄弟間に激しい対立が勃発する。
2020年、兄はA氏を代表から解任。これに対しA氏は民事訴訟を起こし、法廷バトルへと発展。2022年には和解したとされるが、実質的な関係修復には至っておらず、今なお“絶縁状態”にあるという。
この争いの中で、中敷きXの商品在庫や販売権、企業そのものの譲渡が行われたが、それが後に新たなトラブルの火種となる──。
■ “データ流用疑惑”と広告表示問題
和解後、A氏は新たな中敷き商品「Y」を開発。現在も通販サイトなどで販売を続けている。
しかし、その広告には旧商品の中敷きXで得られた分析データが、ほぼそのまま掲載されていた。これに対し、かつてデータ分析を行った医師は「代表交代後、使用禁止を伝えていた」と証言。
つまり、既に使用を止めるよう通知されたはずの分析結果が、新商品の宣伝に流用されていたのだ。
専門家はこれを「景品表示法に抵触する可能性が高い」と指摘。虚偽・誇大広告に該当すれば、消費者庁の行政指導や措置命令が下されるケースもあり得るという。
A氏側は「データは自社で取得したもので知的財産は当方にある」と反論しているが、広告表現の改善については弁護士と協議中として、直接的な否定は避けている。
■ 元従業員・関係者から噴き出す“黒い証言”
この一件をきっかけに、A氏の周囲からはさらに多くの証言が噴き出している。
・過去の病歴を偽っていたのでは？
・従業員へのハラスメント行為があった
・業務上の虚偽告訴の疑いがある
など、まるでサスペンスドラマのような証言が次々と浮上。中には裏付けの難しいものも含まれるが、「煙のないところに火は立たない」と感じる声も少なくない。
A氏本人は「悪意や加害の意図は一切ない」と語り、過去の誤解も含めた改善を進めていくと話している。
■ 石川遼との現在の関係は？
これだけの騒動の渦中にあるA氏だが、石川遼選手との関係はどうなっているのか。
石川選手側からは、これまでにA氏に関する公式なコメントは一切ない。トレーナーとしての関係が今も続いているのか、それとも既に距離を置いているのか──その真相はベールに包まれている。
しかし、アスリートにとって体を預ける存在はまさに“命の預かり人”。その関係を見直すには、相応の覚悟と時間が必要だ。
■ 終わりに：光と影が交差する“裏方の物語”
A氏は石川遼という日本スポーツ界のスターを陰で支えた立役者だった。それは紛れもない事実だ。しかし、今、その影が濃くなるほどに、彼の存在は“危うさ”とともに語られるようになってしまった。
成功の裏に潜むトラブル。信頼の代償。近すぎたゆえの破綻──。
まるで人間ドラマのようなこの一連の騒動が、果たしてどんな結末を迎えるのか。今後の動向に注目せざるを得ない。
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