コロナ禍で苦境にあえぐ小規模事業者たちを支援すべく国が用意した“希望の灯”──「小規模事業者持続化補助金」。
その制度を悪用し、巨額の金をだまし取ったとされるグループの存在が明らかになりました。
東京都港区在住のコンサルティング会社役員、石橋卓磨容疑者(37)。
彼を中心に、目黒区の自営業・平田晋作容疑者(40)、千葉県八千代市の会社役員・内田雅仁容疑者(41)が共謀。
新型コロナ対応の補助金から約7,500万円もの巨額詐取を行っていた疑いで逮捕されたのです。
■■ 事件の全貌 ■■
2020年春から2021年末までの約1年半にわたり、彼らは補助金の不正受給を繰り返していました。
補助金は本来、テレワーク導入や新事業への転換など、コロナ禍で苦しむ事業者の“救い”を目的に用意されたもの。
それを悪用し、多額の国費を不正に掠め取るとは、許されざる蛮行です。
捜査当局は被害額の大きさから、今回の事件を警察庁レベルの重要案件として捜査を進めています。
■■ 容疑者たちの素顔に迫る ■■
石橋 卓磨(37)
港区に住み、IT系コンサルティング会社の役員として活躍。
“DX推進のエキスパート”として企業の信頼を得ていた一方、その裏で組織的な詐取計画を画策。
SNSはビジネス寄りの投稿が多いが、その実態は謎に包まれている。
高級住宅街に居を構え、成功者の顔を装っていた。
平田 晋作(40)
目黒区の自営業者。
石橋容疑者の片腕として補助金詐取に加担。
普段は目立たぬ存在ながら、事件の重要な役割を担っていたとみられる。
家族構成や私生活は表に出ていない。
内田 雅仁(41)
千葉県八千代市在住の会社役員。
地元で事業を営む傍ら、詐取事件に関与。
プライベート情報はほとんど非公開で、謎に包まれている。
■■ 会社の正体は?イニシャルで追う実態 ■■
石橋容疑者は複数の会社を使い分け、詐欺のシステムを構築していました。
具体的な会社名は伏せますが、イニシャルと概要だけご紹介。
- 株式会社I.G.(東京都内所在)
ITコンサルやWEB制作を主軸に、企業の営業DX支援を展開。
数年前に設立され、石橋容疑者が中心メンバーとして関与。 - P(東京都内所在)
営業DXや採用EX(エクスペリエンス)分野に特化し、比較的新しく設立された企業。
石橋容疑者が代表を務めている。
これらの企業を盾に、“信用の鎧”を身にまといながら補助金申請の偽装を可能にしていたのです。
■■ 詐取の手口、徹底解剖! ■■
この一味の手口は実に狡猾でした。
- 嘘の事業計画書で申請
「テレワーク導入」「新規事業参入」などを掲げながら、実際には存在しない設備投資や事業計画を申請。 - 偽造書類の乱用
契約書や見積書などの必要書類を巧妙に偽装し、審査をすり抜ける。 - 共謀による役割分担
石橋容疑者が中心となり、平田、内田の3人がそれぞれの役割を果たして大量の不正申請を通過。 - 緩い審査を逆手に取る
コロナ緊急支援のため審査体制が追いつかず、その隙間をついた申請ラッシュ。
■■ コロナ補助金ビジネスの闇──なぜこうした詐欺が横行したのか? ■■
コロナ禍の緊急対応で拡充された補助金制度。
しかし、その急激な拡充が“穴”を生み、悪質な代行業者やコンサルティング会社がこぞって不正申請を行う温床に。
被害総額は膨れ上がり、国の財政を圧迫。
一方で、正当に助けを必要とする事業者の信頼も失墜し、制度そのものが揺らぎかねない事態に発展しています。
■■ 今後の見通しと社会的波紋 ■■
- 警察の捜査はさらに拡大へ
組織的な詐取の全容を暴くべく、関連団体や裏のブローカーもターゲットに。 - 制度の抜本的見直し必須
補助金の審査プロセスや申請体制の強化が急務。 - 業界全体の信頼回復が課題
“DXコンサル”や支援ビジネス全体のイメージダウンをどう払拭するか。
■■ 締めに──補助金は社会の希望の灯火だ!だが、それを裏切る不正は絶対許されない ■■
本来なら困窮する事業者を助けるために用意された補助金。
それを食い物にし、裏で巨額を詐取する石橋容疑者たちの行為は、社会の信頼を根底から揺るがす許しがたい悪事です。
事件は私たちが制度の監視役として、常に目を光らせる必要を痛感させました。
コメント