北陸新幹線の大阪延伸ルートで熱を帯びる議論。その渦中に立つ男がいる。
彼の名は――長谷川一明(はせがわ・かずあき)。
JR西日本のトップに君臨するこの人物、一体どんな経歴を持ち、どんな価値観で会社を動かしているのか?そして、知られざるプライベートとは?今回は、そんな長谷川社長の華麗なキャリアと意外な素顔に迫る。
🎓 東京大学法学部卒――エリート街道の出発点
長谷川氏の原点は、なんと言ってもその学歴の強さにある。
出身は東京大学法学部。エリート中のエリート。1981年、官僚や大企業役員の定番コースである“東大法”を卒業し、そのまま日本国有鉄道(当時)へ入社。
あえて国鉄を選んだ背景には、“鉄道を通じて社会を支える”という、公共性への強い意識があったとされる。
💼 40年の現場叩き上げ――「安全なくして成長なし」の信念
国鉄時代から始まり、JR西日本の歴史と共に歩んできた長谷川氏。
そのキャリアは、華々しいというより、現場で泥臭く積み重ねた努力の塊だ。
🚨 忘れてはならない「福知山線脱線事故」
2005年に起きた福知山線の脱線事故では、神戸支社次長として被害者対応の最前線に立った。このときの経験が、彼の根底にある**「安全第一」という哲学**をより強固なものにしたと言われている。
📈 幹部としての飛躍
その後は岡山支社長を経て、取締役兼常務執行役員に。近畿統括本部長、副社長を歴任し、2019年12月に念願の社長就任。
グループの再成長を掲げ、不動産や観光、ホテル事業への本格参入も牽引した。
まさに“叩き上げの経営者”と呼ぶにふさわしい、堅実なステップを踏んできたのだ。
🗣 経営理念に込めた想い――「共感」「対話」「社会とのつながり」
長谷川社長が掲げるキーワードは3つ。
「相互理解」「敬意」「共感」。
どれも現場と社会の間に立つJR西日本という企業に必要不可欠な価値観だ。
実際、会見では常に冷静ながらも、市民や地元の声を“感情ごと”受け止めようとする姿勢が見える。
最近話題となっている北陸新幹線・小浜京都ルートについても、技術や環境面での不安に配慮しつつ、「科学的に説明し、理解を深める努力をしたい」と発言。まさに、“調整型のリーダー”としての顔を見せている。
🏙 京都駅の新設位置にもこだわり
「どうせ京都に新駅を作るなら、今の京都駅に近い場所がベストです」
こんな一言にも、彼の鉄道愛と実用主義が垣間見える。
移動のしやすさ、利便性、地域活性化――すべてを計算に入れた上での発言だ。
❌ 米原ルートにはバッサリ「意味がない」
一方で、別案として出ている米原ルートにはキッパリとNO。
「米原で止まるなら、敦賀止まりと変わらない。わざわざお金をかける意味が分からない」
その言葉からは、費用対効果を徹底的に見抜く合理主義者としての顔がにじみ出る。
情に厚く、しかし数字にも冷静。――それが長谷川一明という男だ。
🏡 家族は?結婚は?プライベートは“謎に包まれた”一面も
さて、ここまでストイックな経営者像を紹介してきたが、気になるのがプライベートの顔。
実は――結婚しているかどうか、子どもがいるかどうかなどの情報は一切公表されていない。
週刊誌にも出てこない。SNSもなし。完全に“公私分離型”の経営者だ。
ただ、インタビューで「休日は京都を歩くのが好き」と話しており、歴史や風情ある街並みに癒しを求めるタイプであることがうかがえる。
📝 まとめ:地に足のついたトップリーダー
“超エリートでありながら、現場を忘れない叩き上げ型”
“合理主義者でありながら、感情と社会性を大事にするバランス型”
長谷川一明という人物は、一見クールに見えて、内側には確かな信念と誠実さを持ったリーダーだ。
2025年春には会長に就任予定。
彼が築いた“安全と信頼のJR西日本”は、これからどんな形で進化していくのか――目が離せない。
あなたの街の鉄道を、誰が、どう動かしているのか?
その背後にいる人物を知ると、電車に乗る目線も、ちょっと変わってくるかもしれません。
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