4月12日夜。
広島県府中町の水分峡（みくまりきょう）森林公園。静けさに包まれたその場所で、ひとりの男性が、何者かに襲われ命を奪われました。
被害者は東京都練馬区在住の会社員、里見誠さん（52）。
その身体は、頭部と顔面を複数回殴打され、抵抗する間もなく命を落としていました。凶器は硬い物体。動機も、犯人の正体も、事件発生当初は一切不明——警察は明らかに異常な事件として、即座に捜査本部を立ち上げます。
そして、時間が経った2025年6月22日。
ついに事件は、大きく動き出します。
■ 逮捕されたのは、なんと“10代”の男女3人
警察が発表した逮捕者は、なんと10代の男女3人。
名前はまだ報道されていませんが、内訳は以下の通りです：
- 18歳の無職の女（愛媛県松山市）
- 16歳の会社員の少年（広島県安芸郡）
- 18歳の会社員の男（同じく広島県安芸郡）
この3人にかけられた容疑は、「強盗殺人」。
つまり金銭目的の殺人と見なされているのです。
大人の世界をまだ十分に知らないはずの10代が、なぜ、どうして、そんな恐ろしい事件を起こしたのか？ その動機、背景、そして3人の関係性について、世間の注目が一気に集まりました。
■ 犯人は誰？主犯格はいるのか？
容疑者3人は年齢も立場もバラバラ。
その中で、主犯格が誰なのか、ネット上でもさまざまな憶測が飛び交っています。
最も注目されているのは、愛媛県在住の18歳の無職の女。
なぜ彼女が地方から広島の山奥まで出てきたのか？なぜ会社員の少年や青年と一緒にいたのか？
現時点では断定できないものの、彼女が事件の発端に関与している可能性は否定できません。
たとえば、
- SNSで被害者と接触した？
- お金に困っていた？
- 周囲の男性たちを“利用”して犯行を実行させた？
どの説も一見荒唐無稽に思えますが、未成年者が関与する事件には衝動性と支配関係が入り混じるケースが多く、すべてが絵空事とは言えません。
■ 被害者はなぜ狙われたのか？“偶然”か、“計画的”か
里見誠さんは東京都在住の会社員。なぜ、彼が広島の山奥にいたのかも不可解です。
出張だったのか、観光だったのか。それとも、何者かに呼び出されていたのか？
この点に関しても2つの説が浮上しています：
- 完全な通り魔的犯行：
たまたま居合わせた人物を金目当てに襲った。 - 計画的な待ち伏せ：
被害者と事前に接触があり、公園に誘い出された。
仮に後者だとすれば、未成年の少女が誘因となった“ハニートラップ”的な構図も想定されます。被害者が公園に現れた理由が「誘われていたから」だったとしたら……それはもう偶然ではなく、恐ろしい計画犯罪です。
■ 決め手となったのは、防犯カメラの「リレー捜査」
この事件を解決へと導いたのは、警察による地道な「リレー捜査」でした。
現場周辺から逃走経路に至るまで、複数の防犯カメラ映像をつなぎ合わせ、3人の足取りを追跡。80人規模の捜査本部が、少しずつ、確実に証拠を積み重ねていきました。
1枚のカメラでは見えなかった真実が、いくつもの「点」をつなぐことで「線」になり、ついに容疑者特定へと至ったのです。
■ 今後の焦点は？事件の“裏側”に迫る
現在、逮捕された3人は取り調べ中。
この事件で特に注目されているのは以下の点です：
- 犯行の主導者は誰だったのか？
- 3人は元からの知人同士だったのか？
- 殺害の動機は金銭以外にあったのか？
- どの程度まで計画されていた犯行なのか？
供述の食い違いや黙秘の可能性もあり、全容解明までにはまだ時間がかかるかもしれません。
また、少年法の壁もあるため、公開される情報には制限がかかることも予想されます。
■ まとめ：平凡な日常が、ある日突然に崩れる
この事件は、私たちにひとつの警鐘を鳴らしています。
「凶悪犯罪は、どこにでも起こりうる」という現実。
そして、加害者が必ずしも“いかにも”な人物ではないという恐怖。
見た目は普通の若者でも、心の奥に何を抱えているかは、誰にもわかりません。
ネットが当たり前の時代、見知らぬ人とつながることも、山奥で命を奪われることも、決して遠い話ではないのです。
事件の真相がすべて明らかになる日は、そう遠くないかもしれません。
しかし、その裏側にある人間の闇は、深く、そして恐ろしく、私たちに問いかけ続けています。
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