エンタメファンに衝撃が走ったのは、2025年6月5日。
今もっとも注目を集めているガールズユニット創出プロジェクト『BLACK ＆ WHITE』から、スターティングメンバーとして期待されていたCOCOとMEIの辞退が発表された。
しかも、公式の発表はわずか数行。
「本人の希望により不参加となりました」とだけ──。
SNSには「ショックすぎる」「何があったの!?」「夢を諦めないでほしい」といった声が溢れ、多くのファンが突然の知らせに動揺した。
だが、この辞退には、きっと“彼女たちなりの覚悟”があったはずだ。
今回は、あくまで憶測の域を出ないながらも、COCOとMEIがなぜこの舞台を去ったのか、その背景と想いに迫っていきたい。
◆ “期待される才能”だった2人──注目度はすでにトップクラス
まず、今回辞退を表明した2人の素性をおさらいしておこう。
COCOは、BMSG主催のガールズオーディション『No No Girls』（通称「ノノガ」）で、KOKOとして参加。ちゃんみながプロデュースを務めたこの大型プロジェクトで、最終審査まで進出した経歴を持つ。
その表現力やアーティスト性に、視聴者だけでなく関係者も注目していた。
一方のMEIは、芸能未経験ながら堂々と名乗りを上げた挑戦者。
プロフィールには「小児科の看護師してました！ ダンス・歌未経験ですが一生懸命頑張ります！」と書かれていた通り、医療の現場から一転、夢を追う道へと舵を切った新星だ。
そんな2人が、次世代ガールズユニットの初期メンバーとして抜擢されたのは、ある意味で“必然”。
だが──彼女たちは自らそのチャンスを手放す決断をした。
◆ 突然の辞退──「なぜ？」が残した余白
今回の発表は、何の前触れもなかった。
ファンにとっては、まさに“青天の霹靂”。
しかも、COCOもMEIもこれまでの活動や発言を見る限り、辞退をにおわせるような兆候はなかった。むしろ、「これからが本番」と思われていたタイミングでの離脱である。
だからこそ、ファンが感じる“喪失感”は大きい。
「辞退」という言葉の裏に、一体どんな理由があったのか。
◆ 考察①：プレッシャーと期待──COCOにのしかかった“見えない重圧”
まず、COCOのケースを考えてみよう。
彼女は“すでに評価された存在”だった。
『ノノガ』で最終審査にまで進んだという実績は、裏を返せば「結果を出さなければならない」という大きなプレッシャーを背負うことを意味していた。
『BLACK ＆ WHITE』は、単なる新人発掘ではない。
「COOL／REAL／BITTER」の“BLACK”と、「CUTE／DREAM／SWEET」の“WHITE”という明確なコンセプトを持ち、プロフェッショナルを求めるハイレベルなプロジェクトだ。
そこにおいて、求められるのは“完成度”と“覚悟”。
だからこそ、COCOは思ったのかもしれない。
「今、自分がこの舞台に立つことは本当にベストなのか？」
挑戦を続けることも勇気だが、立ち止まって見極めることもまた勇気である。
もしかすると、彼女はこの辞退を“逃げ”ではなく、“前向きなリセット”と捉えているのかもしれない。
◆ 考察②：MEIの誠実さ──「夢」への想いと「現実」とのはざまで
続いてMEI。
彼女は、ダンスも歌も未経験でこの世界に飛び込んだ。
その姿勢に「応援したい！」と感じた人は少なくなかっただろう。
看護師という堅実な道を捨て、ゼロから芸能の世界へ飛び込むことは、簡単なことではない。
だが、プロの現場は想像以上にハードだ。
未経験者が背負う不安や焦り、他の参加者とのギャップに心が折れそうになる瞬間も、きっとあったに違いない。
けれど、辞退の決断を下したことは、彼女の誠実さの証だと感じる。
「中途半端な気持ちでは、夢を追えない」
そう考えた末の選択だったのではないか。
未経験者だからこそ、自分にできること・できないことを冷静に見極め、未来のために一歩引いた。
それは、“潔く、正しい”判断だったとも言える。
◆ 考察③：プロジェクトとの方向性の違い？
もう一つ、見逃せないのがプロジェクト自体の性質とのズレだ。
『BLACK ＆ WHITE』は、2つの世界観で対照的なユニットを生み出す、非常にコンセプト重視のオーディション。
そこに合わせたキャラクター性や表現が求められる。
アーティストとして、「もっと自分らしくいられる場所が他にあるのでは？」と感じた可能性は高い。
COCOのように独自のアーティスト性を持つタイプにとって、誰かが描いた“枠”にはまることは必ずしも心地よいとは限らない。
MEIもまた、“自分のペースで挑戦したい”という思いがあったかもしれない。
◆ 辞退＝終わりではない。むしろ“始まり”かもしれない
ここで声を大にして言いたい。
辞退は、失敗ではない。挫折でもない。
それは「自分の人生を、自分の意思で選び取った」ということだ。
エンタメ業界は厳しい。誰かに用意された舞台にただ乗るだけでは、長くは生き残れない。
むしろ、自分で自分のステージを見つけ出せる人こそが、次の時代をつくっていく。
COCOもMEIも、今後また違う形で私たちの前に姿を現すかもしれない。
違うフィールドで、違う輝きを放つその瞬間を、私たちは静かに、しかし確かな期待を持って待ちたい。
◆ 終わりに──選ぶ勇気、立ち止まる覚悟
ステージに立つことだけが“挑戦”ではない。
そのステージに立たないという決断もまた、人生の一部だ。
COCOとMEI。
この2人が見せてくれたのは、挫折ではなく、真っ直ぐに夢を見つめる眼差しだった。
芸能界においては、表舞台に立つ人だけでなく、舞台裏で何度も選択を重ねている人々がいる。
その“リアル”が、今回の辞退からもはっきりと伝わってくる。
だからこそ、これからの彼女たちの物語に、もっと深く惹かれていく。
新たな一歩に、心からのエールを送ろう。
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